2015年12月20日日曜日

黄金旅風

かつて平左衛門船に乗り早世した水主たちの遺族には、何年経とうと暮らし向きに困らぬだけの銀銭を今も供給し続けている。命日には必ず家々を自ら訪ね、何か困っていることはないかと直接声をかける。しかもそれらの一切を至極当然のことだと考えていた。初めから銀銭そのものには何の価値も認めていない、およそ俗人離れしたところがあった。

2015年12月10日木曜日

黄金旅風

何処であろうと、誰が相手でも全く対応に変化がなかった。全ては己の意思であり、責任の所在も全て己にあると弥兵衛ははっきりと示していた。

2015年11月20日金曜日

今夜、すべてのバーで

何で子どものうちに死ななくちゃならんのだ。つまらない勉強ばかりさせられて、うそっぱちの行儀や礼儀を教えられて。大人にならずに死ぬなんて、つまらんじゃないか。せめて恋人を抱いて、もうこのまま死んでもかまわないっていうような夜があって。天の一番高いところからこの世を見下ろすような一夜があって。死ぬならそれからでいいじゃないか。そうだろ。

2015年11月10日火曜日

今夜、すべてのバーで

ご飯とご飯のあいだを、うまいこと縫うて次までいきよるさかい、長生きなんやろうなあ

2015年10月20日火曜日

今夜、すべてのバーで

バナナの皮で滑って転んでいる男と、それを見て笑っている男が、同時におれの中にいるのだ。苦痛に対する耐性を得るために、無意識のうちに自分をふたつに裂いたのかもしれない。
この二つの存在は互いを毛嫌いしているが、唯一、泥酔の中にあってだけ重なり合ってひとつのものになった。この二つが溶解し合ったときにだけ、そこからほんものの怒りや悲しみがたちのぼってくるのだった。泥酔していないときのおれは、苦笑いだけが得意な、いわば感情喪失症者だった。 

2015年10月10日土曜日

今夜、すべてのバーで

無賃乗車で夜のいずこかへ運び去られていく、タクシーの窓から、おれは夜の空気の中にかすかな香り、自由の香りを嗅いだような気がした。

2015年9月20日日曜日

今夜、すべてのバーで

少なくとも、あたしはそのつもりよ。生きよう行きようとしてても、たとえば雷が落ちてきて死ぬかもしれない。でも、それはあたしにとっては正しい、そうあるべき死に方だから文句はないわ。あたしは、自分とおんなじ人たち、生きようとしててもうんわるくしんでしまう人たちの中で生きたいの。生きる意思を杖にして歩いていく人たちの流れの中にいて、そんな人たちのためだけに泣いたり笑ったりしたいの、だから、思い出になってまで生き続けるために、死をたぐり寄せる人たちと関わりたくないわ。そんな時間はないんですもの

2015年9月10日木曜日

今夜、すべてのバーで

死者はいつも生き残った人間をせせら笑ってるんだわ。まだ、そんなことやってるのか、って。

2015年9月4日金曜日

どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか

なにか計画立てて考える人って、人生を線路に例えてみたり、とにかく一本の線だと思ってるじゃないですか。でも、人生とか時間というのは線ではなく点の集合体でしょ。

2015年8月10日月曜日

今夜、すべてのバーで

「教養」のない人間には酒を飲むことくらいしか残されていない。「教養」とは学歴のことではなく、「一人で時間をつぶせる技術」のことでもある。

2015年7月20日月曜日

BEST主義の組合活動のすすめ

本当の「働きがい」とはなんだろうか?
それは、自分のやりたいこと好きなことをやるのではなく、組織や人間関係の中で嫌なことに耐えて、組織や人の為にモチベーションを維持してやってあげることで、人から感謝され、やりがいを得るものである、しかし、このことを理解できない人が多数作り出されている。

2015年7月10日金曜日

想像ラジオ

親戚の病気が悪ぐなってる噂どか、そだ言葉を耳に入れるたびに右手を振って未来を変える。変人に見えだってかわまわねえ。俺だぢ勇者が世界を守ってる

2015年6月20日土曜日

想像ラジオ

あの世はすぐそこにある。ただ、その場合にはなくなった人間はいわばカミホトケとなって…いる。

2015年6月10日水曜日

想像ラジオ

そこまで波が来ることを昔の人は…知っていたのじゃないかと私は今つらつら思っております。

なぜ、旧道のほんの少しの高さで水が・・・ぴたりと止まったのか。そして私たち村落の人間の多くは、戦後の農地改革で旧道よりも海に近い側の土地に…移されたのです。

2015年5月20日水曜日

想像ラジオ

他人の言葉を引き出して深く受け止め、大きな和解に導いてしまうような大人。

2015年5月10日日曜日

始祖鳥記

ここは焦らん方がいい。願い事はすぐに叶えようとせずに一心にそのために力を尽くせば、いずれ必ず叶う。不思議に願ったとおりのことが起こる。ただし、巴屋さんの次の代かもしれない。それでもいいではありませんか。

2015年4月20日月曜日

始祖鳥記

川は川の思い、木は木の思い。どんな言い訳もできません。決断したら、変えてはなりません。たとえ、どんなこと起ころうと・・・。腹を固めて流れ続けることです。思いが強ければ、流れがせき止められることはありません

2015年4月10日金曜日

始祖鳥記

杢平の声の中には、明らかにその鳥に対する畏敬の念が感じられた。杢平が三都随一の舵取と仰がれているのは、たんに航海術における卓抜な腕ばかりではなかった。

2015年3月20日金曜日

始祖鳥記

自ら犯した過ちの後に、人はとりわけその集中力が増すことを杢平はよく知っていた。

2015年3月10日火曜日

始祖鳥記

長く願っていた新しい船を手にしてみて、何か妙な寂しさばかりが残った。何か急におれは年をとってしまったような、何をやっても以前のような手応えが感じられない。日比に分家して家も建て、女房と三人の子がいて、もち舟も五隻、あとは借財を返していけばいいだけだ。ところが、気がつくとため息ばかりついてる。十六年ぶりにきいた幸の噂は、そんなおれの目を覚まさせた。おれはこんなところでいったい何をやってるんだと、無性に己に腹が立ってきた。お前が空飛んで入牢させられた話は、おれが誰だったのかを思い出させた。おれが新しい船で、何をしなければならないのか、やっとわかった。このまま廻船業を広げていけば、いつかは、江戸の問屋たち、ひいては公儀とぶつかる日が来ることはうすうす感じてた。おれは、それから逃げていただけだ。やっと踏ん切りがついた。とうとう遠州灘を越えねばならん日が来たと、そう思った。そうしたら、お天道様がまた明るくなって、周りの何もかもがきらきらし出した。

2015年2月20日金曜日

始祖鳥記

久しぶりに力に満ちた真人と出会った。力に満ちているというのは、危機に瀕していながらそれを撥ねのけるだけの気力を失っていない者の様を指す。すでに備えた力に安住している者には、単に醜さしか感じない。まさに己がそれなのだ。

2015年2月10日火曜日

心に刺さる!運命の言葉

あなたが極めようと、決断して、チャレンジし続ける限り、あなたの天才で、あなたは食べていけます。生きていけます。

2015年1月20日火曜日

なぜ高学歴の人物が深い知性を感じさせないのか 日経ビジネス

「答えの無い問い」を前に、その問いを、深く問い続けることのできる能力、それが「知性」に他なりません。
 これに対して、「知能」とは、「答えの有る問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力のことです。

2015年1月10日土曜日

バブルに浮かれたまま、20年間進歩がない日本のIT産業(ITPro)

日本人は、みんなで知恵を出し合って何かを作れば、すごくよいものを作ります。日本人が作り手の立場になればこのような力を発揮する一方で、日本人が何かの恩恵を得るとか何かを所有するといった立場になると一転して、みなが「中流やや上」の意識を強く持ち、全員が同じブランド物のバッグを持つどころか、持たねばならないといった強迫観念から逃れられません。